社員の資格取得日は入社日でなくてもいいですか?

雇用した社員の資格取得日を入社日より後にしたいと思っています。

 

社員の中には、せっかく入社してもらっても続かなくてすぐに辞めてしまう人がいるため、健康保険や厚生年金の加入手続きをせずに、少し様子を見たいと思います。

資格取得日を入社から1か月後などにしてもいいですか?

労働者は、社会保険適用事業所に雇い入れられた日から健康保険・厚生年金保険の被保険者となることが法律で定められています。したがって、資格取得日は入社の第1日目としなければなりません。

 

新入社員の様子を見るため2か月以内の有期契約を締結した上で問題のない場合にのみ正社員として契約することにすれば、当該2か月間については社会保険の適用を行わなくて良いと思われがちです。

確かに「2か月以内の期間を定めて使用される者」については社会保険の適用をしなくても良いことになっていますが、あくまで
「当該期間を超えて雇用されることが見込まれる場合は、契約当初から被保険者となる。」(※)
と定められています。
 

※根拠条文 —————
 

厚生年金保険法
第十二条 次の各号のいずれかに該当する者は、第九条及び第十条第一項の規定にかかわらず、厚生年金保険の被保険者としない。
 

一 臨時に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く。)であつて、次に掲げるもの。ただし、イに掲げる者にあつては一月を超え、ロに掲げる者にあつては定めた期間を超え、引き続き使用されるに至つた場合を除く。
 

イ 日々雇い入れられる者
ロ 二月以内の期間を定めて使用される者であつて、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれないもの
 

→したがって、2か月を超えて使用される見込みがあるものは当初より被保険者となります。

————-ここまで ※根拠条文
 

したがってこの場合2か月以内の有期契約であっても正社員採用を前提にしているとみなされ社保の適用を行わないと違法とされる恐れがあるため注意が必要です。

参照元:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3160/sbb3162/1961-213/

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