平成23年(第43回)社会保険労務士試験 雑感(6) 択一式 国民年金法



例年に比べると、少し難しかった科目といえそうな感じですね。

具体的にみていきます。

問1

脱退一時金の請求期限がポイントですね。

この問題は誤りが明確な問題といえそうです。

「誤っているものはどれか」という出題パターンは

解きやすい問題パターンですので、

間違い探しゲームのような感覚で解いてみましょう。

問2


問1に続き正解肢は脱退一時金に関する論点でした。

この問題のように正誤判断のポイントが条文の規定からでない場合、

少し難しく感じるかもしれません。

問題を解く側の認識として、「厚生年金保険の脱退一時金」と

「国民年金の脱退一時金」の関係など、相違点でないと横断的

に整理しておらず、「自分が知らないだけ?」と

感じでしまうのではないでしょうか? 

この問題の正答率はあまり高くないように思えますので、

この論点では気にする必要はありませんが、

今後このような問題が出題されたときに

どのように対処すべきか考えておくことも重要です。

問3

少し難しい問題だったでしょうか?

学生納付特例法人の事務を正確に押さえていないとできない問題です。

できなくとも気にすることのない問題といえます。

問4

小口資金の貸付け」に関する問題ですね。

独立行政法人福祉医療機構」と

独立行政法人労働者健康福祉機構

で少し迷うことがあるかもしれませんが、

ここなどは正確に覚えておくことが必要な論点です。

問5

障害基礎年金の経過措置の問題ですね。

若干細かい論点といえますが、

基本的なテキスト等であれば掲載されている論点です。

また、正解以外の誤りの部分が明確なので、

消去法でも正解にたどりついてもらいたい問題でした。

第3号被保険者の認定基準及びその運用」に関する出題です。

少し細かい問題でしょうか。ポイントとしては、

傷病手当金や失業給付金などの短期保険の給付についても

収入に含まれる、ということです。


合算対象期間及び受給資格期間」に関する出題です。

この問題の正解率もあまり高くなかったようです。

ちょっと悲しいですね。

正解肢である「任意加入しなかった20歳以上『65歳』未満」ではなく、

「任意加入しなかった20歳以上『60歳』未満」という部分は

必ず押さえていただきたい論点です。

問8

老齢基礎年金の繰上げ支給等」に関する出題です。

正解肢の表現に少しとまどう部分があるかもしれませんが、

繰上げの効果の基本的な論点です。

問9

国民年金の費用負担」に関する出題です。

いわゆる保険料の免除に関する論点が正解肢となっていきます。

Aがそのまま、ほぼ条文通りで文章ですので、

かえってとまどったかもしれません。

Aが正解である場合に自信を持って選ぶことができる

正確な知識」を身につけていっていただきたいと思います。

問10

国民年金基金」に関する出題です。

国民年金基金の出題は難易度に大きな差があります。

今回の問題は難しい問題だったといえます。

今後、出題されてしまったので、

少しずつ押さえていくようにしていきましょう。

(続く)

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